連合の調査「ワーキングプア層の生活・意識調査」(2011年7月)を読んでみる。この調査は『日経新聞(9月9日付)』でも紹介されていた。
個人収入が200万円以下で、家計の1割以上を負担している20歳〜59歳の男女が調査対象。男性500名、女性500名の合計1000名の有効サンプルを集計している。
さまざまな項目があるが、「現在の生活についての実態や実感_生活に関する項目」に示されている結果を引用してみよう。
- 「世の中はやはりお金だ」と感じている (80.1)
- 「収入アップは無理だ」と感じている (78.8)
- 「貯蓄は無理だ」と感じている (67.3)
- 自分の将来に希望が持てない (63.5)
- 「世の中はお金じゃない」と感じている (25.7)
- 「消費者金融への返済が苦しい」と感じている (18.8)
- 生活が苦しくて、ホームレスになる可能性がある (11.1)
括弧内の数字は「非常にあてはまる」と「ある程度あてはまる」の合計である。例えば、「将来に希望が持てない」と実感している人が、63.5%いることになる。ホームレスになる可能性はないと感じていても、現在・将来への明るい見通しはもてていない。
2011年度の最低賃金改定結果が発表されているが、全国平均で737円、前年に比べて7円上がったに過ぎない。賃金は人々の暮らしを支えるという側面と、雇用主にとってのコストという側面がある。最低賃金引き上げに消極的な立場もあるが、いまの日本に必要なのは、まずは賃金引き上げであるように思う。
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